カウンセリングルームながまち 室長 精神保健福祉士 樋口明夫
1.10月2日宮城県アディクション問題研究会に参加しました
10月2日、18:30~エルソーラ仙台研修室で行われた第502回宮城県アディクション問題研究会定例研究会に参加しました。司会は当カウンセリングルームながまち樋口千恵カウンセラーが務めました。
2.宮城県内唯一のホームホスピス「にじいろのいえ」での看取り
今回は一般社団法人月虹(げっこう)代表理事の今野まゆみ様より、「人生を生ききることを考えてみませんか?」というテーマでお話しいただきました。
一般社団法人月虹さんは、12年前から太白区山田で宮城県唯一のホームホスピス「にじいろのいえ」などを運営されており、この12年間で、約70名の方の看取りをしてきたということです。まさに「送り人」と言うべき方です。
ホームホスピスには「ホスピス」という言葉が入っていますが、医療機関ではなく、かといって高齢者施設の認可を受けているわけでもありません。あくまで、一般の住居の扱いで、そこに介護保険、障害福祉サービス、訪問診療、訪問介護等の各種サービスを入れて看取りを迎える方に生活していただいているとのことでした。
3.家庭的な雰囲気と柔軟な運営
外観も一般の住宅と変わらず、利用者さんは「住人さん」と呼ばれているそうです。
施設ではないので、高齢者、障害者等の区別なく、様々な方に入居していただけるというのも非常に珍しいことです。入居後短期間でお亡くなりになる方もいれば、年単位で「にじいろのいえ」で生活される方もいるとのことです。
今野さんのパワーポイント資料に映る「にじいろのいえ」の家庭的な雰囲気や、「住人さん」たち、スタッフの皆さんの笑顔がとても印象的でしたが、施設の認可を受けていないことで、行政からの財政支援は限定されると思われますし、今野さんはじめスタッフの皆さんのご苦労は並大抵ではないと思います。志をもって「在宅での看取り」という重い仕事を担われている「にじいろのいえ」の皆さんの姿に頭が下がりました。
4.いざという時のことを考え、話し合っておく必要性
「死」は誰にも訪れますが、なるべく考えることを回避して、先送りしたくなってしまうものです。しかし、どこでどのようにその日を迎えたいのか、胃ろうや人工呼吸器が必要になったときに装着を望むのか、望んだとしてそれらを管理できる家族等はいるのか、等考えておかなくてはならないこと、話し合っておかなくてはならないことはたくさんあります。
今野さんのお話のあと、参加者からは、お話を聞いて自分事として、あるいは身近な家族・親族のことを思い浮かべながら、「看取り」について考える感想が聞かれました。私自身も2年前にがんで亡くなった父のことや、福祉事務所の生活保護担当ケースワーカー等として以前に関わった高齢者の方たちのことを思い浮かべながら、お話を聞かせていただきました。
5.あらゆる対人支援・ケアの現場で求められる姿勢
今回のアディクション研のテーマは、直接アディクション(嗜癖・依存症)に関わるものではありませんでしたが、今野さんが言われていた、「にじいろのいえ」に違和感や警戒心を持ってくる人ともお茶を飲みながら信頼関係を作る、一生懸命この人にとって何ができるか考えることで信頼関係を作る、というお話はアディクション支援をはじめとするあらゆる対人支援・ケアの現場に求められる姿勢と感じました。
今野さん、お忙しい中、貴重なお話をいただき、本当にありがとうございました。


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