エルソーラ仙台からの夜景

7月3日宮城県アディクション問題研究会のご報告

1.「きおっちょら」について

 7月3日宮城県アディクション問題研究会(アディクション研)は、「あなたらしい生き方に気付かせるために心は病む~不幸印のギフト~」のテーマにて、仙台市青葉区上杉の自立訓練(生活訓練)事業所 きおっちょら 支援員の星野光子氏よりお話を伺いました。
 最初に、きおっちょらについて、また、きおっちょらでの支援について伺いました。きおっちょらというユニークな名前はイタリア語の「かたつむり」という意味で、当初特別支援学校を卒業された障害をお持ちの方の「学校」的な場として、「就労自立」にこだわりすぎず、ゆっくりとその人らしさを発揮できる居場所として設立されたとのことでした。A型の事業所などへの適応が難しい方がゆっくりと進んで行けるような場は確かに必要だと思います。

2.焦らずに成長を見守ること、多様なニーズに合わせた多様な社会資源・・・

 アルコール依存症や薬物依存症、ギャンブル依存症等のアディクションからの回復途上の方も、あまり焦って回復の初期から就労自立を目指すことでスリップのリスクが高まるということは以前からよく言われています。あまり周囲の人間がせかさず余裕を持つこと、また利用者さんたちが、それぞれの多様なニーズに合わせた多様な社会資源を選択できるということが大事なことだと考えさせられました。

3.支援の中で感じた困難、参加者全員でのシェア

 当初の設立目的は上記のとおり「特別支援学校卒業後の居場所」的な場でしたが、その後徐々に精神障害やパーソナリティ障害をお持ちの方も利用者されるようになってきたことで、支援員として感じた困難など、リアルに(当然個人が特定されないよう配慮いただいた上で)お話しいただきました。また、きおっちょらの利用者さんだけでなく友人として出会ったアディクションをお持ちの方や、星野さんご自身のこれまでのことなど、とても胸に迫るお話でした。
 アディクション研は、報告者の方からお話しいただいた後、最後に参加者された皆様から一人一言感想をいただくのが恒例です。今回も星野さんのお話を聞いて思い出した体験など、それぞれがそれぞれのお話をし、さらに最後に星野さんからお話しされての感想や参加者のお話を聞いての感想をお話いただき、研究会を終了しました。星野光子様貴重なお話を本当にありがとうございました。

4.45年続くオープンダイアローグ的な対話の場

 アディクション研は毎回①レポーターがお話をする、②お話の中で確認したいことなどを参加者から質問する(それにレポーターが応える)、③レポーターの話を聞いた感想を参加者が一人一言話す(全員でそれを聞く)、④最後にレポーターが本日の感想を話す、という進め方で行います。
 私が初めて参加した30数年前から同じ進行なのですが、考えてみるとここ数年注目されている「オープンダイアローグ」的な、「対話的」構造、空間になっていることがわかります。「話す」、「皆で聞く」、「応答する」の繰り返しになっている点で、「対話的」と思っています。
 今回の定例研究会は第499回、来月は第500回になります。第500回宮城県アディクション問題研究会8月7日(木)18:30~、仙台駅前アエル28階エルソーラ仙台大研修室にて行います。公立黒川病院小児科の岩城利充先生よりお話を伺う予定です(詳細は後日ご案内します)。
 昭和56年(1981年)から45年間続く世界最先端の「対話の場」宮城県アディクション問題研究会にぜひご参加くださいますよう、ご案内申し上げます。
(写真は会場のエルソーラ仙台からの夜景)

カウンセリングルームながまち 室長 樋口明夫

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