カウンセリングルームながまち 室長 精神保健福祉士 樋口明夫
5月14日から5月20日は「ギャンブル等依存症問題啓発週間」でした。5月24日の土曜日、仙台市青葉区大町の仙台市戦災復興記念館にて開催された、「ギャンブル依存症特別セミナー」に参加させていただきました。主催は、近年とても精力的に活動されている全国ギャンブル依存症家族の会宮城さんです。
定員130名の会場がほぼ一杯で、県議会議員、市・町議会議員の方、マスコミの方も参加されるなど、社会全体でギャンブル依存症対策の重要性が理解されるようになってきたことが感じられました。
セミナーは①ギャンブル依存症についての石川達先生(東北会病院理事長、精神科医)の講義、②当事者体験談(ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部の方)、③家族体験談(全国ギャンブル依存症家族の会宮城の方)、④ギャンブル依存症についての今年のトピック(全国ギャンブル依存症家族の会宮城の方)の4部構成でした。
ギャンブル依存症も他の依存症(アディクション)と同じく、治療により回復可能な病気であること、本人のみならずご家族も巻き込んで深刻化していくため、ご家族への支援も非常に大切であること、回復のために、自助グループ等を通じた当事者同士・ご家族同士の支え合いが重要であり、大きな役割を果たしていることを再確認させていただきました。当事者・ご家族のお話は本当に迫力があり、心に迫るものがありますが、お話しされた壮絶な体験を踏まえると、今回のような場でお話しできるようになるには、自助グループや専門的な治療の中で、自分自身を振り返り、病気や回復についての知識を身に着ける地道な努力があったことと拝察いたしました。
オンラインカジノの普及により、従来よりも手軽にギャンブルにアクセスできるようになり、違法であることの認識を持たずに、深夜や仕事中でも携帯一つで賭けることができてしまいます。従来よりも短期間で借金が膨らみ、依存症が進行するスピードが格段に速くなり、低年齢化してきています。また、パチンコ・スロットや公営ギャンブルの問題も、相変わらずの状況です。横領・窃盗・闇バイト等の犯罪や、自死・児童虐待・DVなど深刻な問題の背景にギャンブル依存症が隠れいていることも少なくないのではないかと思われ、社会全体での正しい理解と、取り組みが求められています。
ギャンブルに限らず、依存症当事者の方はなかなか自分自身の問題や病気を認めることが難しく(否認)、相談や治療の場に登場することが難しい傾向があります。まず今困っていらっしゃるご家族が、アディクション問題の知識を持っている相談・医療機関に足を運んでいただき、お気持ちを整理してたうえで当事者への正しい対応や、治療の勧め方などを学ぶことが大切と思います。当カウンセリングルームも、ご相談くださる方の助けになれるよう、多くの皆様と連携しながら、尽力してまいりたいと思います。
今回参加させていただいた「ギャンブル依存症特別セミナー」は大きな催しで、開催までの準備や当日の運営も大変なご苦労があったことと思います。全国ギャンブル依存症宮城の皆様、大変お疲れさまでした。


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